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MR数削減トレンドに逆行する右肩上がりのイーライリリー

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[ 2015年04月16日(木) ]

MR数削減トレンドに逆行する右肩上がりのイーライリリー当コラムでも1月にご紹介したように、今後10年でMR数は2割に削減されると見通されています。

国内のMR(医薬情報担当者)数は今後10年間で2割削減される?

世界的に人員削減が進む昨今。ですが、必ずしもその流れは全社に共通したものとは言えないようです。

流れに逆行するのは、アメリカに本社を構える世界10位の製薬企業・日本イーライリリー。同社では、2020年に国内売上高トップ10入りを標榜(現在は国内16位)し、2014年から15年にかけてMRを約200人増員。1880人体制を築き上げ、他社がパテントクリフに苦しむこの10年間でMR数を3倍近くに伸ばしました。

4月9日の日刊薬業によると、日本イーライリリーの2014年の国内業績は、
「売上高は2105億円(前年比7%増、決算ベースに他社からのアライアンス売上を加えた数字)となり、初めて2000億円の大台に乗せた。」

同誌によると、日本イーライリリーの14年の主力品売上高は次のようになっています。

  • 『ジプレキサ』599億円(4.1%、薬価ベース)
  • 『フォルテオ』480億円(23.3%増)
  • 『アリムタ』370億円(5.4%増)
  • 『エビスタ』205億円(0.2%減)
  • 『サインバルタ』179億円(16.1%)
  • インスリン群174億円(0.6%増)
  • 『ストラテラ』139億円(43.3%増)
  • 『ヒューマトロープ』101億円(2.2%減)
  • 『ジェムザール』61億円(31.1%減)

ジェムザールは後発品の参入で落ち込んだものの、フォルテオとストラテラが大きく増進。さらに今年はSGLT-2阻害剤「ジャディアンス」、VEGF受容体2モノクローナル抗体「サイラムザ」、GLP-1受容体作動薬「デュラグルチド」など、合計5件の上市(新薬承認・適応拡大)を予定。加えて創薬ターゲットの研究を行う国内の大学と提携し、新薬の共同研究を進めるなど、2020年のトップ10入りはかなり現実味を増している格好です。

躍進と共に、同社のMR数増員は今後も予定されています。また、増員と並行して女性管理職の登用やダイバーシティにも取り組みを強化すると言われており、転職を検討されているMR(医薬情報担当者)の方は、今後の同社の動向に注目したいところですね。

(文・栗山 鈴奈)

 

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