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MR(医薬情報担当者)とオーファンドラッグ(希少性疾病用医薬品) その2.オーファンドラッグMRの必要性

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[ 2012年06月14日(木) ]

オーファンドラッグはブロックバスター後のカギを握る。

患者数は少ないながらも、そのビジネスチャンスから各社が続々と参入するオーファンドラッグ。前回お伝えした通り、オーファンドラッグのマーケットは、まさにブロックバスターを失った製薬企業の今後を占う重要な場となりそうです。
周知の通り、開発が活性化し新薬が出れば、MRのポジションはたくさん生まれます。ところが、オーファンドラッグの場合、案外そうとも言えないかもしれません。

今年の4月にアクテリオンが製造販売承認を得た「ミグルスタット」がターゲットとするニーマン・ピック病C型は、患者数が20人。シミックホールディングスとメディバルホールディングスが合弁で立ち上げたオーファンパシフィックの急性ポリフィリン治療薬「ヒトヘミン」の患者数は、数十名程度。しかも、かつその人たちが発作を起こしたときのみに使用される薬です。

こうした患者数の少なさから、オーファンではMRを使ったプロモーションがむしろ非効率と見る企業も出てきています。今後、製薬企業の主戦場がオーファンドラッグに移り、新薬が続々と発表されたら、MRのポジションはどうなってしまうのでしょうか。

『Yakugyo Jiho2012.5.25号』では、確かにオーファンパシフィックが「MRなど人を介した情報提供よりもwebサイトを利用した方が良い」「コスト面でもMRを使うより効率的」と、MRを使わない、webサイトメインのプロモーション体制を構築していることが紹介されていました。

ですがその一方で、「患者数が少ないからこそ、MRが必要」と考える企業も少なくはありません。

前回、100名規模のMR部隊を新設したとお伝えしたファイザー。その理由は、

・希少疾患ゆえの医師の診察の難しさを助けること
・医師だけでなく看護師にも希少疾患の啓蒙活動を行うこと
・症例数の少ないオーファンドラッグの市販後調査を行うこと

など、従来のMR活動にとどまらない、専門的な業務にあたるためだといいます。

それは一体どういうことなのでしょうか。次回、詳しくお話しします。

(文・須藤 利香子)

MR BiZで現在、アクテリオン・ファーマシューティカルズ・ジャパンがオーファンドラッグの求人を募集中(2012年6月現在)

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