エーザイ(国際会計基準)
- 売上高5484億円(前年比8.5%減)
- 営業利益283億円(57.3%減)
- 純利益434億円(12.9%増)
2010年のアルツハイマー型認知症治療薬「アリセプト」の特許切れ以来、苦戦が続いていたエーザイ。今回も後発薬との競合や国内の薬価改定等が響き減収になったものの、抗がん剤「ハラヴェン」や抗てんかん剤「Fycompa」、肥満症治療剤「Belviq」などが米国で好調となり、また研究費の減額など構造改革も奏功し、純利益は前年13%増で着地。次世代認知症薬の開発を進めつつも、来期は売上高5565億円(前年比1.5%増)、営業利益460億円(62.3%増)と5期ぶりの営業増益となる見通し。
大正製薬ホールディングス(日本基準)
- 売上高2904億円(1.8%減)
- 営業利益319億円(23.3%減)
- 純利益245億円(25%減)
骨粗鬆症治療薬が好調となったものの、冷夏の影響で「リポビタン」が不振。加えて特許切れ商品の減収が響く。今後も研究開発費の積み増しが響き、来期16年3月期は純利益220億円(前年比10%減)となる見通し。
第一三共(国際会計基準)
- 売上高9193億円(2.3%増)
- 営業利益744億円(34.1%減)
- 純利益3180億円(497%増)
国内に限って見れば薬価改定とジェネリック医薬品拡大の影響が出たものの、アジア圏および中南米で主力品が伸長。事業再編に伴う経費がかさみ、営業利益は減少したものの、ランバクシーがサン・ファーマに吸収合併されたことによる合併差益が2787億円発生。大幅増益となった。ランバクシーの株式評価益がなくなることで、来期の純利益は81%減の600億円になる見通し。
日医工(日本基準)
- 売上高1027億円(22.6%増)
- 営業利益96億円(30.3%増)
- 純利益65億円(43.7%増)
ジェネリック医薬品メーカー大手の日医工は、DPC病院や調剤薬局での販売が好調につき、最高益をマーク。16年3月期はさらに21%増の純利益80億円となり、自社最高益を更新する見通し。
日医工の他にも、同じジェネリック医薬品大手の沢井製薬と東和薬品も最高益をマーク。後発薬使用促進の政策にかなりの効果があったことが伺えます。
この他にも各社の今期決算および来期見通しが発表されています。ぜひチェックしてみて下さいね。