寒い日が続いていましたが、体調を崩されていませんか? 今日は節分豆まき、明日は立春。天気予報では、暦通りに少しずつ暖かくなるということですが、その通りになって欲しいものですね。
さて、今回も女性とMRについてのお話。前回ご紹介したように、現在では女性に優しい制度が充実している製薬業界。では、女性がMRをやるのは大変、という印象はそもそもどこから生まれたものなのでしょう?
かつて、「MRは女性にとって過酷」という印象が強かったのは、結局のところMRという仕事が「どちらかというと男性向けの仕事だった」「女性向けに環境が整備されていなかった」ことに起因しているのではないでしょうか。
ファイザーが初めて女性MRを採ったのは1982年。一般的に女性MRが誕生していったのは、今から25年も前の1985年のことと言われています。大手製薬企業でさえ、本格的に女性MRを採用し始めたのは、1999年の男女雇用均等法改正から。つまり、女性MRの活躍は、ここ10年の出来事と、歴史がとても浅いのです。
また、このように女性MRが増えはじめたのとちょうど同じ頃、MRは接待営業が中心だったプロパーから、現在のような医薬情報担当者へと、大きく営業スタイルを変えようとしていました。このような変革期に、女性MRは誕生していったわけですから、最初は女性にフィットした整備やフローといったものの整備が追いつかなかったとしても、何ら不思議ではありません。
現在では、MRという職種は「女性にとって働きやすい仕事の1つ」とまで言われています。最初は接待営業と多忙を極める勤務時間が目立つ“女性にとって過酷な業務”でしかなかったMRも、“医薬情報担当者”としての枠組みが整備されていくとともに、年々改善されていったのです。
「病院は女性が多い場所だから」「細やかな気配りが必要な仕事だから」など、現在、様々な理由から女性MRの可能性が着目されています。製薬メーカー各社では、1人でも多くの女性を採用し、また女性社員が安心して働き続けられるよう、前回ご紹介したような特別な制度の完備を競うほど。
現在は、そうした取り組みとは裏腹に、まだMRが女性にとって働きやすい仕事だと、あまり知られていません。MRの仕事に興味がある女性の方は、今のうちが転職のチャンスです!
(文・栗山 鈴奈)
“女性が安心して長く働ける制度”のある製薬会社(一部)
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