エイザス株式会社(本社:東京都港区 代表取締役:西 章彦 以下、エイザス)が提供するAIサービス『Forecast-A1』により、各施設においてMRのディテールが貢献している売上部分を解明する事が可能となりました。これにより施設毎にMRのディテールによる売上げ効果がどの程度あるか科学的に確認できるようになってまいりました。
「AIによる分析により各施設の売上げをMRのディテールが貢献している売上げ部分とディテールが0の場合の売上げ部分に分ける」ことで、これまで数値化して推し量ることの難しかった、MRのディテールの貢献度や施設内での製品パワーの推移を解析できるというもの。
興味深いのは、このAIがMRの削減を推進するものではなく、むしろMRの存在意義を証明するものとなる可能性が高い点です。リリースの中で、エイザスは、実際の事例を解析した結果、施設内で劣勢に立たされていた製品がMRのディテールによって売り上げが上昇したケースを紹介。それとともに「安易にMR数やディテール数を減少させる事は売上げ減少を加速させる可能性」と警鐘を鳴らしています。
証券会社のゴールドマンサックスでは、AIと自動化によって600人いたトレーダーがわずか2人に削減されたことが話題になりました。「AIに仕事を奪われる」ことばかりが目立つ昨今。ですが、製薬業界のMRにとっては、むしろAIの進化・発展こそが、仕事を守る結果に繋がるかもしれませんね。
現在、AIを活用しすることで新薬候補を数時間で選出できる取り組みを開始したエーザイや、がんワクチン開発のための候補の絞り込みにAIを活用するNEC子会社のサイトリミックなど、新薬開発へのAI活用には積極的な製薬メーカー。果たしてディテール分析のためのAI導入はどの程度進むのか、注目です。
(文・栗山 鈴奈)