調査会社のセジデム・ストラテジックデータ(CSD)の調査による、2010年の世界製薬メーカーの売上をまとめた「世界の医薬品メーカーランキング2010」が発表されました。
ベスト5は以下の通り。
1位 米ファイザー(→) 585億2300万ドル
2位 ノバルティス(4位↑) 419億9400万ドル
3位 メルク(7位↑) 398億1100万ドル
4位 サノフィ・アベンティス(2位↓) 395億1500万ドル
5位 ロシュ(3位↓) 393億8900万ドル
詳細な順位は以下の通り(セ ジデム・ストラテジックデータ株式会社の調査による)
国内勢では武田薬品工業が15位から13位にランクアップしたほか、第一三共が売上高100億ドルを達成し18位に順位を上げています。『未来図MR』でも大型上場のトピックスで以前に取り上げた大塚ホールディングスは、88億4600万ドルで21位に入っています。
ファイザーは買収したワイスの売上により1位をキープすることができたものの、今年2011年に高脂血症治療薬の「リピトール」、その後も抗うつ剤「エフェクサー」やED(勃起障害)治療薬の「バイアグラ」など、大型商品の特許切れが相次ぎます。
かつてのように、売上の20%以上を研究費に回す経営が難しくなった今、ファイザーは研究費を94億ドルからおよそ70億ドルへ、研究者も3500人程度削減する方針を打ち出しています。営業体制にもどれほど変化があるか、今後の動向を注視したいところです。
このように、ランキングの背景に目を向けてみることも、今後は大いに必要になってくるでしょう。
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(文・須藤 利香子)