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訪問規制強化に伴う今後のMR活動のあり方

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[ 2013年11月14日(木) ]

訪問規制強化に伴う今後のMR活動のあり方Yagugyo Jihoの2013.11.10に、MRの訪問規制強化について書かれた記事がありました。

『製薬企業のマーケティング支援を手がけるエム・シー・アイが全国各地の医師約3000人を対象に実施している「勤務先医療機関のMR訪問規制状況に関するアンケート調査」によると、直近のデータ(今年6月)では「訪問規制がある」と回答した医師の割合は65.7%だった。』

記事の中にもありましたが、ここ数年と比較して、訪問規制自体が格段に増えたわけではないものの、完全アポイント制を敷く施設は確実に増加しているようです。

完全アポイント制が増えている理由として考えられるのは、不必要な薬の採用や薬剤費の上昇を抑制したいという病院経営サイドの方針が1つあげられるでしょう。ですが、最も多くの病院から挙げられたのは、MR(医薬情報担当者)のマナーに対する憂慮でした。

「(廊下や階段など患者の目のつく場所に)30人くらいが列をなす」
「女性トイレの前に長時間立っている」
「禁止されている病棟内や医薬品管理室に立ち入るMRも居る」
(いずれもYagugyo Jihoの2013.11.10より)

と言った声。他にも病院外の公道で待機するMRや、病院出入り口の鍵を勝手に開けて侵入したMRの姿もあり、MRの資質を疑問視する医師の声も掲載されていました。

しかしその一方、記事の中には、「MRの中にはきちんとした情報を提供してくれる人もいる。厳しいルールを設けることによって、私たちが知りたい情報へのアクセスが限定されるのは心配」といった声も掲載されていました。アポイント制を推奨する裏には、立ち待ち時間をなくすことで、MRが情報収集・薬剤知識のインプットに裂ける時間を作って欲しい、という病院側の願いもあるようです。これ以上規制が強まれば、困るのは医師も同じ、というメッセージが、印象深く透けてきます。

医師に会わなければ始まらない、というMRの立場上、訪問規制の強化は今後の活動に支障を及ぼしかねない事柄です。ですが、医師とMR、病院と製薬企業がWINWINであり続けるためには、今回の訪問規制強化に際し、MRとしてモラリティや今後のディテーリングの方法を、もう一度考え直す必要があるのかもしれません。

転職シーンでは再三にわたって専門性のあるMRが優位だというお話をしてきましたが、今回の記事を読む限り、訪問の場面でも、今後は公正かつ専門的なディテーリング力で、医師に選ばれるMRを目指すことが最大の近道とも思えます。

(文・栗山 鈴奈)

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