(株)ネグジットが毎年行っている『薬剤師が選ぶ製薬企業医療従事者向けサイト評価調査』の2017年版の調査結果が、発表されていましたね。今年も昨年に引き続きサノフィがトップ。2位はファイザー、3位はMSDと続いていました。ランキングの結果もさることながら、注目すべきは薬剤師がインターネットを通じてどんな情報を得たくて、ネット以外ではどのような情報を求めているのか。
調査結果によれば、
「「インターネットを通じた情報提供」で最も入手したい情報は「医薬品情報」77.8%で、「インターネット以外の情報提供」で最も入手したい情報は「追加された副作用情報」42.7%だった。」(『薬剤師が選ぶ製薬企業医療従事者向けサイト評価調査2017』より)
「ネット以外」で次いで多いのは、「学会、セミナー情報」35.6%、「治療ガイドライン」34.9%という結果に。「医薬品情報」を求める声はわずか20%台に留まっています。
では、医師はMRと製薬企業のWebサイトが提供する情報について、どう捉えているのでしょうか。(株)エム・シー・アイの「医師版マルチメディア白書最新号(2017年夏号)」の「MRの訪問頻度半減を想定した医師の処方意向に関する調査結果」では、
「『インターネットから取得できる情報を今まで以上に充実させている場合』はMRの訪問頻度が現在の半分に減った場合でも、現在の処方を維持できる」
と回答した医師が56.8%にのぼるという結果が出ています。
前々回の未来図MRでご紹介した沢井製薬をはじめ、Webサイトの強化を目指す製薬メーカーが増えている昨今。MR(医薬情報担当者)の存在意義を発揮するためにも、医師のニーズに沿った的確かつ正確なディテーリングが、今まで以上に求められそうです。
(文・栗山鈴奈)