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薬の産地、気にする医師は案外多い?

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[ 2016年11月17日(木) ]

薬の産地、気にする医師は案外多い?場調査会社アンテリオが行った調査で、こんな実態が明らかになりました(調査結果の概要はこちら)。

調査は今年8月、全国の500床以上の医療施設に勤務する内科系医師を対象に、インターネットを通じて実施。103人が回答しました。

調査結果によると、回答した103人の医師のうち、65%が「医薬品の産地や加工地が気になった経験がある」と答えました。その理由として84%の医師が挙げたのは「品質に懸念があるから」。後発医薬品や血液製剤など特定の医薬品や、新興国など特定の産地・加工地に対して不安を持つ医師が多く、自由回答では

「ジェネリックが多くなり、どのような製造地でどのような企業が製造しているか気になる」

「ジェネリックが主体となってきている中で、原料や産地加工地の記載がないのは不自然」

「新興国の製品では、いまいち信頼性が低い」

といった意見が上がりました。

価格競争の激しい後発品の世界では、コスト低減のために中間体や原薬を海外から調達したり、東南アジアなど海外で製造を行ったりするケースが少なくありません。実際、私自身もこれまでの取材の中で、「後発品は原料が海外産だから不安」などといった声を耳にすることが何度もありました。

こうした声に科学的根拠があるわけではないでしょうが、後発品全体の品質に対する懸念が根強いこともあり、気になる人には気になるのでしょう。一方、産地が気になった経験を持つ医師のうち、後発品に“国産”と表示されれば処方にポジティブな影響があると答えたのは約半数。3~4割の医師が先発品でも国産表示がポジティブに影響すると回答しています。

私自身は、日本の規制当局が承認した医薬品なら品質に問題はないだろうと考えていますが、産地にこだわる医師も案外多いようです。MR活動をする上でも、こうしたことを頭の片隅に置いておいた方がいいのかもしれません。

(文・前田 雄樹)

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