早いもので、今年も残りわずかですね。
国連総会義で「糖尿病の全世界的脅威を認知する決議」が加盟192カ国の全会一致で可決されたのは、ちょうど5年前の今頃、2006年12月20日のことでした。先月14日は世界糖尿病デーということで、東京タワーがブルーにライトアップされていましたね。
現在、糖尿病を抱える人口は、世界で3億6600万人と言われ、それは10秒に3人のペースで増え続けています。国内でも潜在者を含めると1000万人強、まさに10人に1人が糖尿病に苦しんでいる、と言われています。国際糖尿病連合(IDF)によると、糖尿病患者は2030年までに5億人超にまで登るとも言われ、市場のニーズが高いことは言うまでもありません。
しかしながら、糖尿病MRが転職対象として注目を集めている理由は、それとは別のところにありました。
その1つが、糖尿病が高血圧をはじめ様々な合併症をもたらす点。それゆえ患者の症状は十人十色。領域に関わらず、多様な疾患に対する知識を吸収する必要があるため、業務を通じて勉強できる幅が広がります。
現在、オンコロジー領域などでは、優秀なMRほど、ワン・ペイシェント・ディテーリング(OPD)により医師との強い信頼関係を構築していますが、合併症が多く、患者によって症例・効能・副作用が異なる糖尿病領域もまた、個々の症例に基づくディテーリングが重要となります。
糖尿病の専門医も、合併症それ自体には詳しいものの、それぞれの薬の情報までは把握し切れていなかったり、患者によっては初めて見る症例という場合もあるといいます。加えて、他病院の患者の動向など、自ら治療を手がけた患者以外の情報が耳に入りづらく、それらを繋ぐ情報伝達役が欠かせないのです。
医薬情報担当者たるMRは、こうした糖尿病専門医に対し、自社製品に留まらない適切な情報提供を行うことで、大きく貢献していくことができます。現在、製薬メーカーの価値はシェア・オブ・ボイスからシェア・オブ・マインドへ。つまりマスに向けた広告や宣伝の占める割合よりも、医師の心に占める割合を大きくすることが重要、と言われています。糖尿病MRは製薬メーカー各社が必要としている、医師との強い信頼関係を構築する、重要な役割を担うことができると言えるでしょう。
こうした市場価値の高いMRを目指せることに加え、やりがいの大きさもまた、人気の理由のようです。MR BiZが行った独自調査では、現職の糖尿病MRの多くが感じる醍醐味の1つとして、「自分がどれだけ患者に貢献できたのかが見えやすい」というものがありました。
これは、患者にインスリン注射を行うことから、医師以外の看護師などコ・メディカルとの接点が生まれ、「症状はどうなったのか」、「薬はどれくらい効いているのか」といった患者ごとの情報が、自分の耳にダイレクトに届きやすいため。より直接的に、自分が医療にどれほど貢献できているのかがわかります。
市場価値の高いMRになるのに適した環境と、医師への貢献度の高さ、そして患者の声が聞けること。この3点から、他領域のMRから注目される糖尿病領域。
MR BiZでは、ノボ ノルディスク ファーマの求人をご用意しています。ノボ ノルディスク ファーマは、インシュリンの国内トップシェアを誇り、超速効型から速効型、混合型、中間型、持効型溶解まで…幅広いインスリン製剤をカバー。糖尿病領域の中でも、多様なニーズにワンストップで答えられる点は、とても面白いのではないでしょうか。
ノボ ノルディスク ファーマの糖尿病MRの求人 詳細はこちら
(文・須藤 利香子)