熊本県で発生した地震により被災された皆さまには、心よりお見舞いを申し上げますとともに、 被災地の一日も早い復興を心からお祈り申し上げます。
4/23時点のNHKの報道によると、被災地の災害拠点病院のうち8つの病院で建物の損壊や断水が発生。震災を機に治療が継続できなくなり、他の医療機関に移された入院患者数は、370人以上にのぼると言われています。
製薬メーカーの拠点も被害を受けてました。化血研や再春館製薬が生産設備の被災により一時的な生産停止となったほか、営業拠点が被害を受け、プロモーション活動を自粛する企業も。4/19付のミクスonlineによると、「熊本県内に営業拠点を持つ製薬企業の聞き取り調査を行い、回答が得られた39社のうち、16社が熊本の拠点に対しMRに活動自粛や自宅等での待機、県外避難を指示している」とのこと。
余震が続く中、オフィスが入っているテナントビル自体が立ち入り禁止となった企業もあるといい、被災地近郊にお勤めのMR(医薬情報担当者)の皆さんはとても大変な想いをしていることと思われます。
再春館製薬は26日に営業を一部再開しましたが、まだまだ復旧のメドが立たない企業も多いと言います。2012年に東日本大地震が発生した際は、MRにしかできない復興活動をと、製薬メーカー関係なく協力し合うMRの姿が報じられました。日経メディカル特別増刊「東日本大震災 医療はどう動いたか」転載 Vol.3に詳しくまとめられています。
今回も、一般社団法人全国がん患者団体連合会から日本製薬工業協会宛に「熊本地震に関する適切かつ迅速な情報提供と支援のお願い」も出されるなど、MRの力が必要とされています。
ですが、今回の地震は津波の被害こそなかったものの、本震クラスの地震が二度続く特殊なタイプで、気象庁も「前例がない」として余震の発生確率の公表を取りやめるほど。まだまだ安全が確保されているとは言い難い状況ですから、営業再開後もMRのみなさんは安全を第一にご活動下さい。皆様の安全をお祈り申し上げます。
(文:栗山 鈴奈)