1. MR 転職【MR BiZ】HOME>
  2. お役立ちコンテンツ>
  3. コラム『未来図:MR』>
  4. 大病院におけるジェネリック医薬品への置き換えに関する参考情報 その1

大病院におけるジェネリック医薬品への置き換えに関する参考情報 その1

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
[ 2011年11月04日(金) ]

先日、とある大病院の関係者から、ジェネリック医薬品導入に関するお話を伺うことがありました。参考になればと思い、今回から3回に分けて、お話ししていきたいと思います。

ここ数年で、大病院が先発薬から後発薬へ、一斉に置き換えを行う事例が見られ始めています。大病院にジェネリック医薬品が導入されるシーンとは、むしろ院長が薬剤部と連携を取ってのトップダウンであることが多いと言います。

近年、大病院では経営医療費の定額支払い制度に使う評価方法として、DPC(診断群分類包括評価)を導入するケースが増えています。従来の報酬制度は、医療行為の多さで報酬内容が定まるため、患者を早く確実に回復させるほど病院側への報酬が減ってしまうという矛盾を抱えており、急性期病棟などは採算割れを起こしてしまうリスクがありました。そのため、診断結果に対して診療報酬が決められる定額支払い制度の導入を検討する病院が増えているのです。

DPCを導入すると、従来の報酬制度では評価の対象(治療行為の多さとして数えられる)だった薬価は、医療機関への報酬が定額となったことで、むしろ削減すべきコストになります。そのため、科目ごとに導入するというよりも、院長や薬剤部が主導して、院内で使用している先発薬数百品目を一気に見直し、中でもコストの掛かる数十品目を後発薬へと置き換えていくことになるのです。

しかし、何百床もあるような大型病院や大学病院の場合、ジェネリック医薬品の導入は診療所と比べものにならない障壁を越えなければなりません。後発薬への置き換えを推進する院長一派の前に立ちはだかるのは、置き換えによる不具合を懸念する現場のドクターたち。彼らを説得できなければ、後発薬への置き換えは頓挫してしまいます。

ジェネリックMRは、院内のドクターたちの懸念事項を把握・想定し、的確な情報提供をとっていくことが求められますが、この場合、どういった危惧が寄せられているのでしょうか。次回、詳しくお話しします。

(文・須藤 利香子)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
このページのトップへ戻る