1. MR 転職【MR BiZ】HOME>
  2. お役立ちコンテンツ>
  3. コラム『未来図:MR』>
  4. ノーベル生理学・医学賞を受賞した本庶教授が切り拓いたもの

ノーベル生理学・医学賞を受賞した本庶教授が切り拓いたもの

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
[ 2018年10月04日(木) ]

ノーベル生理学・医学賞を受賞した本庶教授が切り拓いたもの2018年10月1日、京都大学の本庶佑・特別教授がノーベル生理学・医学賞を受賞しました。日本人の受賞は、2016年の大隈良典さん以来、実に2年ぶり。

本庶教授の研究は、免疫機能にブレーキをかけるタンパク質「PD-1」を発見し、がん細胞がPD-1に作用・結合して免疫機能をストップしないよう阻害する、免疫チェックポイント阻害薬の開発に繋がったもの。

PD-1を発見したのは今から26年前にあたる1992年。その後、研究開発は進み、2014年、小野薬品から「オプジーボ」という製品名で発売されるに至りました。今ではメラノーマや肺がんなど7つのがんに適応が広がっています。

これまで、外科手術や放射線、抗がん剤が一般的だったがん治療。本庶教授の研究は、人間が本来持っている免疫の力を最大化するという、新しい治療法確立の道を拓いたことが、評価の対象となりました。

オンコロジーの新薬開発のトレンドは、低分子から免疫系のアプローチへとシフト。既にオプジーボ以外にも、ヤーボイやMSDのキイトルーダ、メルクセローノとファイザーのバベンチオ、中外製薬のテセントリク、アストラゼネカのイミフィンジといった免疫チェックポイント阻害薬が承認済みとなり、それぞれ適応拡大が進んでいます。

こうした業界の流れを象徴するように、MR(医薬情報担当者)の求人も、免疫系の新薬にまつわるものが活発化。本庶教授の研究は、製薬業界の将来性をも切り拓いてくれたのかもしれませんね。

 (文・栗山 鈴奈)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
このページのトップへ戻る