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特許切れ問題から脱却する企業・大日本住友製薬の攻勢 後編

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[ 2014年10月16日(木) ]

特許切れ問題から脱却する企業・大日本住友製薬の攻勢 後編前回の未来図MRでは、大日本住友製薬がBBI608とBBI503という、がん幹細胞に直接作用できる画期的な新薬の開発を進めていること、これらの承認に向けて、200~300人以上のオンコロジー専任MR部隊の編成が進められている、というをお話ししました。

しかしながらBBI608は、結腸直腸がんに対する臨床試験でクライテリア(判断基準)を達成できず、一次は期待の新薬の上市に暗雲が立ちこめました。しかし他の様々な固形がんに対して臨床試験が進められており、またBBI608とは異なるメカニズムでがん幹細胞へのアプローチを図るBBI503が並行して開発されています。大日本住友製薬自身も「本件による当社の2015年3月期連結業績に与える影響は軽微です」と評している通り、引き続きオンコロジー分野への注力は続けていくものと見られます。

ここ数年は、「アムロジン」を初めとするかつての主力製品をパテントクリフで失った大日本住友製薬ですが、こうしたBBI608やBBI503に加え、多田社長が「米国で特許が切れる30年には、『ブロックバスター』(年商1千億円程度の大型医薬品)入りを目指す」産経新聞)と語る、統合失調症薬「ラツーダ」(2016年国内発売予定)など、直近のカードはどれも注目を集めるものばかり。さらに9月26日には、創薬ベンチャーのサンバイオが創薬した慢性脳梗塞治療薬の、共同開発および独占販売のライセンスを獲得した、というプレスリリースが発表されました。

9月29日付の薬事日報では、

「SB623は健常人から採取した骨髄液を加工・培養した細胞医薬品で、中枢神経細胞の再生を促す。他家由来細胞を利用して同一の製品を大量に作製でき、自家由来細胞治療のように医療機関で個別に細胞調製するといった処置も不要。これまでの非臨床・臨床試験の結果、良好な効果を示し、細胞医薬品で課題となる 副作用が認められていないという」と説明される同薬。初めて脳梗塞の細胞治療薬として米国食品医薬品局(FDA)の臨床試験実施許可が降りただけに、期待が集まっています。

さらに未来図の「2014年11月に施行される再生医療等安全確保法と、初の再生医療向け保険の内容」でもお伝えしたように、バイオベンチャーのヘリオスとともにiPS細胞を用いた新薬開発にも注力。新会社サイレジェンを設立し、“世界初のiPS新薬”の誕生を目指しています。

大日本住友製薬で現在どのようなMR(医薬情報担当者)求人が発生しているか、今後どのような求人が出る見込みがあるか…情報提供をご希望の場合は、下記の転職ネゴシエーションよりお問合せ下さい。

MR BiZ 転職ネゴシエーション

 

(文・須藤 利香子)

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