プロモーションとコミュニケーションを両輪として考える
「マーケティング・ミックス」(マーケティングの実践)とは、立てた戦略をいかに実行するか、企画・立案したことをいかに成果に結びつけるかということです。
本コラムではマーケティングを学問として捉えないスタンスなので、理論の詳細は割愛しますが、一言でいうと「プロモーション」と「コミュニケーション」です。
この両輪がうまく回っていくと、必ず戦略は成功します。
これらは人的要素が強いのでウェブサイトやe‐ディテールにはまねできません。MRにしかできないマーケティングです。
MRができるマーケティングの数は無限にあり、すべてを列挙することはできません。ここでは一例を紹介します。
one customer
MRが、一人の先生だけをプロモーションする際に重要なことは、「カスタムメイド」することです。
できるだけ画一性を排除し、その先生のためだけのプロモーションを実践することです。
生命保険のセールスで「○○様だけのオリジナルプラン」を提示されますが、悪い気はしません。
MRの例でいえば、副作用情報と薬物相互作用だけをピックアップして先生オリジナルファイルを作ることです。
一人ひとりの先生にオンリー・ワンのディテールをすること。
そのためには準備を怠らないことと工夫することが重要です。この考え方が「one customer」です。
plural customer
開業されている先生へのプロモーションでは「ネットワークの形成」が有効です。日常の診療に追われ、なかなか横の連携がとれないことが先生方の悩みです。
MRができることとしては、エリアの医師会情報の提供、同じ領域の研究会・勉強会の実施、同門・同窓・同郷の集いを企画、地域医療連携の推進・サポート、などが考えられます。
SNS(social networking service)を、ウェブサイトではなくMRがサポートすることで、目的に応じたコミュニティを形成することができるようになります。