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【メソッド11】卸との付き合い方:MSさんとの接し方

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朝の卸の支店・営業所(デポ)には独特の雰囲気があります。卸の支店長・営業所長・MSさんだけでなく、他社のMRも大勢集結しています。この他社のMRには、当然競合するメーカーのMRもいます。

ここで新人MRは実に多くの人から様子を見られています。
礼節気の配り方言葉遣いなど、他社のMRにとっては気になるものなのです。

他社のMRの礼節や気の配り方、言葉遣いなど、気になりませんか?

あなたが気になっているのと同様に、あなたも注目されています。
横柄な態度や何も話せなくておろおろしている小心な態度は目につき、すぐに噂が広まるものです。
卸での気配りについて、考えてみましょう。

■MSさんとの接し方

もっとも大事なことは気配りです。

卸に訪問したら、まず支店長や営業所長のデスクに行き「○○製薬の△△です。」とご挨拶してからMSさんと面談しましょう。
卸の支店長・営業所長はMSさんや他社のMR以上に皆さんを観察しています。

MSさんだけでなく、他社のMRにも気配りをしましょう
MSさんとの話が長くなってしまった時、他社MRが順番待ちをしている状況を察知したなら、一言「長くなって申し訳ありませんでした」とお詫びしましょう。

積極的に、かつ真摯な姿勢で気配りを忘れない。これが卸の訪問で一番大切なことです。

朝の卸はさながら戦場です。MSさんは1分1秒でも早く得意先に出かけなければなりません。そのような状況で、製薬企業のMRはMSさんとの打ち合わせや依頼をしなくてはなりません。
遠慮ばかりしていると、いつまで経ってもMSさんと話ができません。かと言って、図々しく接すると反発を招きます。ここが難しいところです。まさに「空気を読む力」が必要なのです。

とにかく朝のMSさんは忙しいです。発注でPCのキーボードを叩きながら、また倉庫へ行く階段を降りながら話をするようなことはザラにあります。
とにかく話は簡潔明瞭に、要点だけを伝えることを意識してください。短時間で伝えることが難しいならば、メモを渡すか、ゆっくり話ができる時間帯を聞くことです。

得意先での待ち合わせは有効です。1対1で話すことができ、時間も朝ほどタイトではありません。
ただし、得意先での打ち合わせは場所を選びましょう。絶対に患者さんの前ではMSさんと話をしないことです。診療の場にMSさんとの商談を持ち込んではなりません。

■卸は情報の宝庫

卸の支店・営業所には、他社のMRも大勢集結しています。
一度、他社のMRを観察してみましょう。
いま、どのメーカーがどの製品に注力しているか、他社のMRの訪問頻度やMSさんの机の上に置いてある販促資材で、おおよその動向は把握できます。

MSさんとの信頼関係が構築されると、MSさんから多くの情報を教えてもらえます。MRでは知り得ないような情報も、MSさんは持っています。そう簡単には教えてもらえませんが、「このMRは信用できる」と認めてもらうと、お互いパートナーとなっていろいろ協力してくれるようになります。

意外と見落としがちなのは、商品管理担当の方からの情報です。MSさんのデスクがあるフロアとは違う場所にいらっしゃるケースが多いので、つい足が遠のいてしまうのですが、日頃から包装変更などの案内をきちんとしていると信頼されるようになり、商品管理の立場ならではのアドバイスをもらうことができます。

卸は情報の宝庫です。
常にアンテナを高くしておくと、多くの情報を入手することができます。
卸を訪問することが目的ではなく、訪問して何かを得ることが重要なのです。

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出典:新人MRマニュアル(発行:株式会社SCICUS)より改編

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