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【メソッド24】先生の関心を引き出すための情報の提示の仕方は?

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「何か先生のお役に立つ情報はありませんでしょうか?」
こんな問いかけをしているMRもいるのではないでしょうか?

このような具体性のない表現では、先生の心にはまったく響きません。「何かあるか」伺うのではなく、積極的にMRから「関心」となる情報を「提示」すべきなのです。

先生の関心は見つけるものではなく、引き出すものです。

いきなり自社の学術・販促資材を紹介して「関心」を引き出せることもありますが、先生にしてみれば、メーカーの作る資材はアピールしやすい内容だけを編集していて「いいとこ取り」だという先入観があり、疑念が生じやすいものです。
MRが創意工夫した情報の方が、先生の「関心」が高くなります。

情報といっても難しく考えることはなく、「話題」で十分なのです。具体的にどのようなものがあるでしょうか?

学会・研究会については、自社製品に関連して「○○に関する演題が多かったようですね」とか、「抄録にはこう表現されていました」という程度で十分です。
インターネットを駆使すれば、かなりの情報を得ることができます。

医学雑誌の情報も有効です。
「先生、今月の○○にはサイトカインブロッカーの特集がありました」とか「先生のご専門の領域で繁用される薬剤のTDMについて、おもしろい内容がありました」といった切り出しであれば、先生も興味を持ってくれる可能性が高まります。

このほかにも、医師会情報や厚生労働省のホームページからも多くの情報を入手することができます。

とはいえ、創意と工夫によるオリジナルの情報提供が、いつも先生の「関心」にヒットするとは限りません。
ただ、提示したこれらの情報がヒットしなかったとしても、「自分に有益な情報を集めてくれているんだな」と好意を持ってもらうことは可能です。

日頃から「先生の背景」を意識していれば、必ず「関心」にヒットするはずです。
重要なのは「打率」ではなく、いつも「先生の立場で考える」という真摯な姿勢を持ち続けること。この姿勢は「誠意」となって必ず先生に伝わります。

MRの「提示」により先生の「関心」を引き出すことができたら、これを先生の「ニーズ」につなげることが重要です。

これがMRの「提案」です。

「関心」を顕在化する「提案」によって、先生が「必要である(=ニーズ)」と考えてくれます。
ここが成果に結びつく最も重要な部分であり、MRの腕の見せどころです。

まずは、確認した「関心」を徹底的に掘り下げることです。
掘り下げれば掘り下げるほど、先生の「関心」は「ニーズ」へと変化しやすくなります。

ここでは「関心」にフィットした学術資材や文献を有効に使います。
その資材や文献の「要点」だけを読み上げるのではなく、必ず自分の言葉で説明しなければ先生の心に響きません。これこそが「提案」なのです。
「お願いします」と一方的に依頼するのではなく、先生が患者さんにとって治療上より有効であると認識してもらうための、医療パートナーとしての「提案」になります。

糖尿病患者さんをテーマに例を示します。


この例では、MRが先生にまず4つの話題を提示しています。先生は、そのなかから、関心3の「厚生労働省の白書により糖尿病性腎症の透析導入患者が急増している」ことに高い関心を示されたようです。
そこで、MRが先生の関心内容に則した自社品情報を脳内検索した結果、「腎機能に与える影響に関する学術資材」がヒットしました。
ここで、先生の関心にマッチした「自社品情報2」をメインに提案することで、先生の関心をさらに掘り下げ「ニーズ」を掘り起こし、処方変更へとつなげていきます。

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