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新生アポプラスステーション。調剤薬局を味方に付けたCSOの誕生

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[ 2012年11月15日(木) ]

ちょうど1ヶ月前くらいのことですが、CSO事業を展開するアポプラスステーションが、調剤薬局チェーン大手のクオールに買収されたというニュースがありました。

アポプラスステーションは、1993年創業、1998年に国内で初めてCSO事業に参入した、CSOの老舗企業。クインタイルズ・トランスナショナル・ジャパンをシェアトップとするCSO業界において、シミックやインヴェンティヴヘルス、ファーマネットワークなどとともに2番手グループを形成している企業です。

クオールとしては、CSO事業に本格参入することが今回の買収の狙い。アポプラスステーションは、この買収を契機にコントラクトMRの増員や体制の一新を果たし、勢いづきたいところですが、どうでしょうか。

ひとつ注目したいのは、クオールが調剤薬局のチェーンということ。つまり、製薬企業のメイン・クライアントである薬局がバックについたCSO、という状況になります。クオールの経営する調剤薬局の店舗数は、首都圏を中心に全国約400店。国内には5万店舗の調剤薬局が言われている中ですので、この数字はピンと来にくいかも知れません。

ですが、クオールの売上高は660億、業界5位のインパクトを誇ります。近年は、ローソンと共同でコンビニと調剤薬局の融合店を出店し、着実にその存在感を強めています。

製薬メーカー各社にとって、アポプラスステーションはCSOというよりも、ビッグクライアント。クオールの販売網を、製薬メーカー各社がどこまで評価するかは未知数ですが、同業他社は戦々恐々。場合によっては、CSOの業界地図が塗り代わることもあるかもしれません。

再起を賭けたアポプラスステーションと、新規参入で大きなチャンスを掴みたいクオール。その思惑がぴたりと一致した今回の買収劇。果たしてクインタイルズのシェア6割をどこまで崩しに行けるのか? 成長著しいCSO業界から、ますます目が離せません。

(文・栗山 鈴奈)

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