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MID-NETがMRにもたらす影響とは?

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[ 2016年12月01日(木) ]

MID-NETがMRにもたらす影響とは?   厚生労働省主導で現在構築が進められている、MID-NET(医療情報データベースシステム)をご存知でしょうか。

1,000万人規模のデータを収集するための医療情報データベース」を構築し、集積されたビッグデータを活用することで、医薬品等の安全対策の推進を目指しています。

現在の市販後調査は、そもそも「医師が報告しなければ副作用の存在自体がわからない」という限界がありました。提携病院の電子カルテやレセプトなどのデータを直接集約するMID-NETであれば、医師の診断がそのままデータとして蓄積されるため、より正確な市販後調査が可能になります。

加えて、ビッグデータを定量的に評価することで、「副作用の発生頻度がわからない」「原疾患による症状なのか副作用なのかわからない」といった問題に対してもメスを入れることが可能となります。

このMID-NET構築のための提携先医療機関は、全国の大学病院など10拠点23病院と言われてきましたが、このほど横浜市で開かれた医療情報学連合大会で、厚生労働省医薬・生活衛生局の武田俊彦局長から、次のような言葉が飛び出しました。

「将来的には情報連携を診療所にまで広げたい。(中略)クリニックレベルのデータはぜひもらいたい。今後の医療の動向を考えると、病院中心から地域へ転換する。入院や外来で診療を受けながら地域で生活していくことを考えると是が非でも広げなければならない」(日刊薬業2016年11月24日号より)

オンコロジー領域や難治性疾患の情報は大学病院などに集まりますが、それ以外の情報はクリニックなどにも分散することを踏まえるとやはり拡大は必至ということなのでしょうか。

全国のクリニックへMID-NETの輪を広げるというのは、裏を返せば国内のほとんどの医療機関が提携対象として想定されているということ。それだけ大規模な範囲で安全性情報の集積が行われるとなるとこれまで医師から副作用情報の収集を行ってきたMR(医薬情報担当者)への影響が気になります。

現段階では正確なことは言えないものの、提携先の病院を担当するMRを筆頭に、情報収集のあり方に変化を迫られるであろうことは、想像に難くありません。加えてMID-NETでドクターが正確な副作用データを閲覧・把握できるようになることを踏まえると、提携先の病院か否かを問わず、求められるディテーリングのレベルが上がっていくことになるかもしれません。副作用情報に関するやりとりが変われば、ドクターとの関係構築のあり方も変わる可能性があります。

市販後調査のあり方を一変させると言われるMID-NET。本格稼働は2018年と言われています。

(文・栗山 鈴奈)

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