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4年後800億ドル。進む抗がん剤市場の拡大と、抗がん剤開発に長けた5社

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[ 2011年08月04日(木) ]

ニュースサイトを見ていると、ほぼ毎日、何かしら癌に関する記事がアップされていることに気づかされます。製薬企業が新薬を開発する裏では、大学の研究チームによる新しいテクノロジーの開発も進んでいます。

8/4付の日経産業新聞から、抗がん剤をより効果的に病巣へと届けられるカプセルを、東京慈恵会医科大学・東北大学・東京工業大学などの研究チームが開発した、というニュースが発表されました。従来のカプセルよりも5倍以上の薬剤を、ターゲット箇所に運ぶことができるとされ、従来薬のいっそうの効き目向上に期待が寄せられます。

他にも九州大で癌抑制遺伝子を増やす仕組みが解明されるなど、今後上市する抗がん剤を支える環境は、日に日に整っていく印象があります。

抗がん剤は大型な成長市場というだけに留まらず、社会全体が取り組む最重要課題のようにさえ見えます。改めて、がん治療のニーズの大きさを思い知りますが、それを裏付けるような市場予測が、IMSヘルスの研究機関、IMS Instituteから発表されました。

IMS Instituteが発表した『2015年時点での上位薬効』によると、2015年に抗がん剤市場は世界で750~800億ドル規模、2011~2015年の成長率は平均5~8%と予測されています。依然としてマーケット規模首位の座をキープすると言われており、抗がん剤領域の可能性を確認させられますね。

ご存じのように、現在もう既に、癌は業界全体で最もプロジェクト数が多い領域です。開発もひと昔前とは比べものにならないほど多様化しました。血液癌や悪性黒色腫、肝がんといった難治癌においても、今ではものすごいスピードで開発が進められています。

市場は活性化し、成長の一途。しかし、全ての癌腫でニーズを満たしきるような特効薬が揃うには、5年・10年といわず、時間が掛かるでしょう。

MR BiZでは、各社のパイプライン情報を公開しています。最後に、その中から抗がん剤の開発が多い企業を5社ご紹介します。

今後も続々と新たなプロジェクトが走り出すことが予測される、癌領域。今年3月に米Plexxikonを買収した第一三共のように、企業の将来性を賭けたM&Aも引き続き活発化するでしょう。市場規模800億ドルを超えるとされる2015年には、一体どの企業が最も多くのパイプラインを抱えるようになるのでしょうか。情報収集が欠かせません。

(文・栗山 鈴奈)

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