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アドヒアランス向上へ…進むITの活用

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[ 2017年07月20日(木) ]

このコーナーでもたびたびご紹介している、ITを使って服薬アドヒアランスを向上させる製薬企業の取り組み。先日、大塚製薬が、抗血小板薬「プレタール」について、服薬時間の通知機能やスマートフォンなどとの通信機能を備えた専用モジュールと組み合わせて使うプラスチックケース包装品の承認を取得しました。

アドヒアランス向上へ…進むITの活用

大塚製薬のニュースリリースより

承認を取得したプラスチックケース包装品は、プレタールOD錠100mg56錠(1日2回服用、4週間分)入り。別売りの服薬アシストモジュールを取り付けて使う。服薬アシストモジュールは、LEDを点滅させて服薬時間を知らせるほか、薬の取り出し履歴を記録し、その情報をスマートフォンなどに送信。専用アプリを使って薬の取り出し履歴を管理するとともに、患者家族や医療従事者らに自動でメール送信することもできる。(AnswersNews 2017年7月12日)

エーザイも今年1月、服薬支援機器「eお薬さん」を薬局や医療機関、介護施設向けに発売。服薬時刻を指定して1週間分の薬をセットでき、指定時刻になると音声や画面表示で服薬を促します。専用クラウドを介して、患者家族や薬剤師などが服薬状況を確認することも可能です。

服薬アドヒアランスの向上が大きな課題となっているのはご存知の通り。2016年4月の診療報酬改定では、いわゆる「残薬問題」がクローズアップされました。大塚製薬が米国で錠剤に微小なチップを埋め込んで服薬時間を把握できる製品の実用化を目指すなど、製薬企業の取り組みはITの活用が先行しています。

こうした取り組みには大いに期待したいところですが、MR(医薬情報担当者)にも何かできることはないのでしょうか?

少し話はずれますが、厚生労働省は今年、高齢者の薬物治療の適正化に向けた検討会を立ち上げ、薬の「止めどき」「減らしどき」を含めた他剤投与(ポリファーマシー)対策のガイドラインを疾患ごとに作成することを決めました。

「いかに処方してもらうか」から「いかに正しく飲んでもらうか」に。MRも意識を大きく変える必要がありそうです。

(文・前田 雄樹)

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