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“第2のオプジーボ”キイトルーダが発売 市場競争の行方は?

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[ 2017年02月23日(木) ]

“第2のオプジーボ”キイトルーダが発売 市場競争の行方は?急速に市場が拡大している免疫チェックポイント阻害薬。先日、MSDの「キイトルーダ」が発売され、「オプジーボ」(小野薬品工業)の独壇場だった市場にも本格的な競争の幕が上がりました。

抗PD-1抗体という同じ作用メカニズムを持つオプジーボとキイトルーダ。直接比較した臨床試験は行われていないため、どちらが優れていると現時点で言うことはできません。しかし両者には、競争を占う上でポイントとなりそうな2つの大きな違いがあります。

1つは、非小細胞肺がんに対して、ファーストラインで使えるかどうか。オプジーボが化学療法を行った後でしか使えないのに対し、キイトルーダは化学療法を行う前に最初の抗がん剤として投与することが可能です。ファーストラインで使える方が当然、投与対象となる患者は多くなります。この点は、キイトルーダにとってはアドバンテージです。

とはいえ、キイトルーダがファーストラインの患者を総取りできるというわけでもありません。

抗PD-1抗体は、免疫細胞のPD-1と腫瘍細胞のPD-L1が結合するのを阻害する薬です。これにより、免疫の“ブレーキ”を外し、腫瘍細胞に対する攻撃力を高めます。

キイトルーダは、腫瘍細胞にPD-L1が多くある方が高い効果が見込めるとの考え方のもと、ファーストラインではPD-L1発現率50%、それ以降の治療に使う場合には発現率1%以上の患者にしか使用できないというしばりがつきました。一方、オプジーボはファーストラインでは使えないものの、それ以降ではPD-L1の発現率に関わらず投与することが可能。これが2つ目の大きな違いです。

PD-L1の発現率を知るには、がんの組織を取って細胞を調べる生検が必要。事前に効果を予測できるという点で好まれることも考えられますが、一方で検査の負担から敬遠される可能性もあります。PD-L1高発現の患者は進行性非小細胞肺がん患者の3割程度とされています。ファーストラインでキイトルーダが得られるアドバンテージは、さほど大きくはならないかもしれません。

オプジーボとキイトルーダの競争に火ぶたが切られたのとほぼ時を同じくして、中外製薬が抗PD-L1抗体アテゾリズマブを申請。アストラゼネカのデュルバルマブとトレメリルマブ、メルクセローノ・ファイザー連合のアベルマブも、申請が近付いています。

オプジーボが先行の利で逃げ切るのか、キイトルーダがその牙城を切り崩すのか。はたまたこれから出てくる新製品が一気に主導権を握るのか。免疫チェックポイント阻害薬をめぐる競争は、これからさらに激しくなっていきます。

 

(文・前田 雄樹)

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